2021年08月23日
【競技規則】競技規則2020の主な改正ポイントについて
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国際電動車椅子サッカー連盟(以下、「FIPFA」)から、2020年11月15日に競技規則の改正(以下、「競技規則2020」)ならびに「テクニカルサプリメント」が公開されました(リンク)。
「競技規則2020」の主な改正ポイントをお知らせいたしますので、電動車椅子サッカー競技に関わる関係者(特に、競技者、監督、コーチ、審判員)は、これらの改正を十分に理解した上で、競技、指導、レフェリングに取り組んで頂きますようお願いいたします。
「競技規則2020」の主な改正ポイントをお知らせいたしますので、電動車椅子サッカー競技に関わる関係者(特に、競技者、監督、コーチ、審判員)は、これらの改正を十分に理解した上で、競技、指導、レフェリングに取り組んで頂きますようお願いいたします。
公開文書
◆(日電協第21009号)競技規則の改正ならびにテクニカルサプリメントの公開について(通知)
「競技規則2020」の主な改正点
「競技規則2020」の主な改正点は以下の通りです。(詳細は添付のPDFファイルをご参照ください。)
試合の目的
・「あたかも足で大きなボールを蹴るように」が削除されました。
第1条 - 競技のフィールド
・公認国際試合では、サイズが最大のフィールドが使用されるべきであることが明確化されました。
・各ゴールポストの内側から1mの位置にマークを示し、コーナーキックでは、相手競技者(ゴールキーパーが自陣ゴールポスト間のゴールライン後方に位置する場合を除く。以下、本条の説明において同じ。)は、ボールがインプレーになるまで、各ゴールポストの内側から1mの位置に示されたマークまで離れる(また、各ゴールポストの内側から1mの位置に示されたマークまで離れればよい)こととなりました。本項の規定は、第17条 - コーナーキックの規定(相手競技者はボールがインプレーになるまでコーナートライアングルから5m ( 16.5ft ) 以上離れなければならない)と矛盾しているが、FIPFAに確認の上で、本項の規定を優先して適用します。すなわち、コーナーキックにおいて、相手競技者はボールがインプレーになるまで、各ゴールポストの内側から1mの位置まで離れなければなりません(また、各ゴールポストの内側から1mの位置まで離れていれば、コーナートライアングルから5m ( 16.5ft ) 以上離れる必要はありません)。
※【図1-1】は、幅が最大のフィールド(18m)の場合の例です。従来は、コーナーキック時に、相手競技者(ゴールキーパーが自陣ゴールポスト間のゴールライン後方に位置する場合を除く。以下、本条の説明において同じ)はボールがインプレーになるまでコーナートライアングルから5m離れればよかったため、相手競技者はゴールポストと同じ位置を取ることができ(【図1-1】青線で示す)、守備が非常に容易でした。
一方で、【図1-2】は、幅が最小のフィールド(14m)の場合の例です。この場合、コーナートライアングルから5mの位置がフィールドの中央に近くなり(【図1-2】青線で示す)、守備が非常に難しくなっていました。
そこで、各ゴールポストの内側から1mの位置にマークを示し(【図1-1】・【図1-2】赤線で示す)、相手競技者は、各ゴールポストの内側から1mの位置に示されたマークまで離れることとなりました。【図1-1】では、相手競技者は、コーナートライアングルから5m以上離れており、従来では認められた位置にいますが、各ゴールポストの内側から1mの位置に示されたマークより内側にいるため、「競技規則2020」では認められないことになります。【図1-2】では、コーナートライアングルから5m離れていないため、従来では認められない位置ですが、各ゴールポストの内側から1mの位置に示されたマークより離れているため、「競技規則2020」ではこの位置は認められることになります。
第3条 - 競技者の数
・競技者の年齢制限(5歳以上)が削除されました。ただし、電動車椅子の適切な操作能力を有している必要がある点についての変更はありません。
第8条 - プレーの開始および再開
・コイントスを行い、勝ったチームが試合の前半にキックオフを行うか、または、攻めるゴールを決めることとなりました。改正前は、コイントスに勝ったチームは、試合の前半に攻めるゴールを決めるとされていましたが、試合の前半にキックオフを行うことを選択できるようになりました。
第10条 - 得点の方法
・得点と認められるためには、ボールは転がっていなければならず、ボールが複数の競技者の間に挟まって運ばれていた場合は得点とならないことが明確化されました。
※【図10】の例では、ゴールポストの間でボールの全体がゴールラインを越えていますが、複数の競技者に挟まって運ばれているため、得点とは認められません。
第14条 - ペナルティーキック
・守備側のゴールキーパーは、ボールが蹴られるまで、従来はキッカーに面して静止している必要がありましたが、どの方向を向いていても構わないことになりました。ただし、ボールがけられるまで、静止していなければならない点に変更はありません。
※従来は、【図14-1】のように、キッカーに面している必要がありましたが、【図14-2】のような位置でも構わないことになりました。
テクニカルサプリメント
新規に公開された規則であるため、改正点の解説はありません。ただし、競技規則には規定されていないリアガードやスピードテストに関する規定が設けられているため、十分に理解してください。
「競技規則2020」改正ならびに「テクニカルサプリメント」適用開始日について
「競技規則2020」の改正ならびに「テクニカルサプリメント」は、日本電動車椅子サッカー協会、各都道府県電動車椅子サッカー協会が主催する競技会については、以下の通り適用されます。
日本電動車椅子サッカー協会 | 2021年10月01日(金) |
都道府県電動車椅子サッカー協会 | 最遅、2022年03月31日(木) ※競技会主催者が適用開始日を決定する。 |
参考リンク
◆国際電動車椅子サッカー連盟
FIPFA:Laws of the Game
◆パワーチェアーフットボール競技規則 公式ルール・規則2020(英語版/原本)
Laws of the Game, Official Rules & Regulations
◆電動車椅子サッカー テクニカルサプリメント 公式技術仕様規則(英語版/原本)
Technical Supplement, Official Technical Specifications
◆パワーチェアーフットボール競技規則 公式ルール・規則2020(和訳)
Laws of the Game, Official Rules & Regulations
◆電動車椅子サッカー テクニカルサプリメント 公式技術仕様規則(和訳)
Technical Supplement, Official Technical Specifications
注意事項
本改正について、各国から様々な意見が提示されており、追加で変更が行われる可能性があります。
問い合わせ先
翻訳の精度を向上させるとともに、新競技規則への理解の深化を図っていくため、ぜひ翻訳についてのご意見やご質問をお寄せください。
競技規則2020/テクニカルサプリメントについてのご意見・ご質問は、日本電動車椅子サッカー協会(メールアドレス:contact@jewfa.jp)までお問い合わせください(目安:2021年9月末)。
添付資料